バンディット1200Sのヘッドライトが消える病を修理
突然消えるヘッドライト
みなさんこんにちは。
代表の平下です。
師走に入りめっきり寒くなってきましたがライダーの皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
私もあまり乗っていないのですが、春に向けて時間を見つけてはメンテナンスに励んでいます。
今回直したのはヘッドライトで、今年の春頃からエンジン始動時にライトが消灯したままになってしまう症状が出ていました。
何度かセルスイッチをカチカチするとまた点灯するので問題は無かったのですが、ついに先日高速道路を走行中に突然消灯してしまったので本格的に修理しました。
今日はその原因と修理について書こうと思います。
低年式車の宿命
結論から書くと原因はセルスイッチの接触不良でした。
バンディット1200はバッテリー保護のためにセルモーターの回転中のヘッドライト消灯機能があります。
セルスイッチ部の接点は二組あり、スイッチオフではヘッドライトオン、スイッチオンで接点がもう一組にスライドしセルスタートと同時にヘッドライトが消灯となります。
エンジンが始動しスイッチを離すと元の接点に戻りヘッドライトが再度オンになるのですが、この接点の接触不良でヘッドライトがオフのままになってしまう状態でした。
このバンディットは2001年式。
一度も開けた形跡の無いスイッチ部は長年の埃が溜まり、接点は汚れて緑青も発生していました。
指で摘まんでいるのがセルスイッチで長方形のスライド接点が上の4つの丸い接点に接します。
パーツクリーナーで埃を洗い流して接点をペーパーがけで磨きました。
スライド接点は軽く刺さっているだけで、中にスプリングも入っているので落として無くさないように注意が必要です。
無くしたら基本はスイッチボックスASSYで取り寄せです。
まあ最悪銅板から接点だけを作る事も出来ますが・・・
これでヘッドライトの修理は完了ですが、フロントカウルを外したのでじっくり観察すると色々不具合が・・・
このバンディットは2年程前に中古車で買ったのですが、装着されていたエンジンガードに転倒傷がありカウルも僅かに歪んでいます。
アッパーカウルを外さないと見れない部分にクラックが4カ所あったのでプラリペアで補修しました。
見た目は良くないですがガッチリ固定出来てカウルを組めば見えなくなるので気にしない事にします。
他にもクリップ止めの4カ所のうち2カ所がネジとナットにされていて、それぞれ違う種類のネジとナットだったり適当な整備の形跡がちらほら・・・
一カ所ネジが無い部分もありました。
中古車の宿命
このバンディットの一番の問題は後付けの電装品が適当な結線で追加されている事でした。
ETCはまだ良いのですがグリップヒーターとUSB電源は最悪で、免許取りたての原付小僧がやったのかというぐらい酷い物でした。
USB電源はバッ直でヒューズ無し、グリップヒーターはフロントブレーキスイッチの配線からエレクトロタップで電源を取るという、見た目的にも防水的にも安全的にも最悪なものだったので、エレクトロタップは全て外して一旦配線をシート下まで這わせて作業は一時中断。
後日リレーを噛ませてバッテリーから電源を取る予定です。
その中でも特に酷いのがこれでした。
ロービーム側のヘッドライトハーネスなのですが、以前エレクトロタップを取り付けていた形跡があります。
それを外したにも関わらず、剥き出しの銅線がなんの保護もされていません。
しかもプラスとマイナスの同じ位置で銅線が剥き出しになっているので、走行中の振動で銅線同士が触れてヒューズが飛ぶ可能性があります。
このように並行する2本の配線からそれぞれ分岐させる場合は、万が一のショート防止のために位置をずらして分岐させるのが安全です。
購入時からバックステップ、スリップオンマフラー、リミッターカット、バクダンキットなどカスタムされていましたが、カスタムの前に基本的な事が出来ていないので論外ですね。
それぞれ一本ずつハーネステープで保護してから二本の配線を纏めてテープを巻きました。
こうして細かい部分を補修してフロントを組み上げ、とりあえず走れるようにはなりました。
あとは電装品を取り付けなおして完成です。
最後に
愛車のカスタムは楽しいものです。
ですが基本的なメンテナンスが出来ていなければカスタムも台無しです。
折角カッコ良くカスタムしてもトラブル連発でまともに走れなかったら楽しくないですよね。
適当なカスタムはいずれ必ずトラブルの元になります。
愛車のカスタムは確実な作業で安全に楽しみましょう!
Good post!
thanks