AF50セピアのレストアと12インチ化カスタム
ボロボロだった1995年式セピア
みなさんこんばんは。
店長の平下です。
以前のブログでもお伝えしました店長のバイク人生の原点であるセピアのレストアが完成に近づいて来ました。
そこで今日は進捗とカスタムについて紹介致します。(多分需要は無いですが・・・)
レストア前の状態
これは店長が16歳だった1999年の夏に地元の小さなバイク屋で5万5千円で購入したものです。
購入後は「原チャリで100キロ目指す!」なんて言って、よく分からないままパワフィルやインテークチャンバーを付けては焼き付かせ、ウイリーの練習して転びまくったり散々壊しては直してを繰り返してきました。
友人や知人に貸して転ばれた事もあった可哀想なセピアです。
20代も後半になると原付で遊ぶことは無くなり、通勤快速としてアドレスV100のエンジンにスワップして活躍していました。
しかしずっとセルが不調でキック始動していたのですが、5年程前にキックも壊れてからずっと放置となり画像の姿になってしまいました。
そして今年の春頃にようやく重い腰を上げてレストアを始める事にしました。
とりあえずフレームまで全バラ
新車レベルの仕上がりを目指してフレームはパウダーコートに出します。
その他プーリーカバーやキックペダルなどの小物も塗ってもらうべく、アルテッツァに積み込んで厚木市にある青木輪業さんに持ち込みました。
青木輪業さんはモタードやオフ車を中心とする町のバイク屋さんで、パウダーコートやガンコートを得意としたお店です。
以前TS200Rのレストアでお世話になって以来、塗装はいつもここでお願いしています。(焼付塗装専門のため樹脂パーツへの塗装は行われていません)
「今時セピアを塗装で持ってくる人なんていない。セピアの塗装はバイク屋人生で最後だと思う」なんて言いつつもキッチリ塗装して頂きました。
以前の状態が信じられないほどピカピカになりました。
やっぱりパウダーコートの仕上がりは綺麗ですね!
並行してエンジンの修理
といってもエンジンに不具合はないのですが、長年の放置でボロボロな部分を交換していきます。
・キャブオーバーホール
・プラグ新品交換
・エアクリーナー新品交換
・マフラー交換 ノーブランドの純正タイプ
・PP材部品の割れをハンダコテで修復
・オイルホース、燃料ホース新品
・セルモーター新品交換 KN企画純正タイプ
・キックギア新品交換 ノーブランド品
ここで長年構想していた前後12インチ化も同時にやろうと思い立ち、ヤフオクでZZの前後12インチホイールとフロントの足回り一式を購入。
しかしフロントホイールはリムにめくれがあったのでもう一本ヤフオクで買いました。(商品説明にめくれの記載はありませんでした・・・)
ホイールとフォークとキャリパーはまた青木輪業さんに持ち込んで塗装してもらいました。
あとヤフオクでリアの12インチ化キットも購入しました。
エンジン搭載
ホイールはブロンズのパウダーコートで塗ってもらいました。
黒い車体とマッチしてカッコいいです。
12インチ化に合わせてタイヤはDUROの60扁平にして外径を元の10インチに近づけています。
ZZのリアタイヤのサイズは110/60-12なので同じにしたのですがこれは正直失敗でした。
タイヤが太い分装着時にクランクケースのマフラーステーの取り付け部に干渉して簡単に入りません。
なのでエアーを抜いてタイヤを変形させながら手で叩きまくってようやく入りました。
ですが純正エアクリーナーが干渉するので、エアクリボックスをトーチで炙ってから凹ませました。
100/60-12なら干渉は無いと思います。
ここで問題発生
リアサスをデイトナのアドレスV100用に新品交換したのですが、エンジンスワップ時にV100用エンジンハンガーを使っているので少しロンホイになっている事と、デイトナのサスが純正よりも太いため燃料タンクとのクリアランスが数ミリしかなく、ストローク時に干渉する可能性が大でした。
あれこれ悩んで結局タンクを凹ませる事にしたのですが、材質が硬質PEで厚さもかなりあるので炙ってもビクともしません。
なので干渉部を切断した上で凹ませる事にしたのですが、PEはその特性上接着剤が使えません。
そのためハンダコテで切断面を溶着していくのですが、タンクの切れ端だけでは材料が足りません。
そこで調べたらドリフトラジコンのタイヤが硬質PEだったのでアマゾンで2個購入し溶着しました。
溶着後はリークテストのためにタンクに水を入れて放置しますが漏れまくりです。
10回以上やり直して最後にタンクを満タンにして空のバケツに入れて一日放置して、漏れが無いのを確認出来ました。
その後車体に装着してクリアランスも無事確保出来たので完了です。
今回のカスタムで一番苦労したところでした。
フロント周り
ZZとセピアではハンドルストッパーの形状が全く違うので、平塚市の真栄鉄工所さんに持ち込んでストッパーの切除と移設を依頼しました。
しかし完成していざ車体に仮組すると奥まで入りません。
よーく確認して判明したのですが、ZZはセピアと比べてステムシャフトの根本だけが太くなっていました。
真栄鉄工所さんにはシャフトの抜くためのプレスが無いとの事でしたので、スクーターカスタムを得意とするガレージミサイルさんにお願いしました。
セピアのステムシャフトはフォークと溶接で一体型になっているため、フォークのみを摘出してから旋盤で整形となります。
ZZのシャフトよりも径が細いので、製作したカラーを挟んでアンダーブラケットに圧入して溶接して頂きました。
車体への仮組も無事に出来たので、完成したステムを再度青木輪業さんに持ち込んでパウダーコートして頂きました。
※ガレージミサイルさんではフォークとシャフトが溶接で一体化しているタイプの車種のステム打ち換えは通常行われていません。
今回はお友達サービスという事で特別に作業して頂きました。ありがとうございました!
苦労したステム加工もこれで完了しました。
後はレースを打ち込んで車体に組んでいくだけです。
一気に組み上げ
ステムの完成待ちで1か月以上止まっていた作業もこれで一気に進み、あっという間にフロントが完成しました。
予想以上にカッコよくなってニヤニヤしてしまいます。
しかし今度はステムブラケットがレッグシールドに干渉してしまったので、この後また加工する予定です。
エンジンも始動確認済みなので早く完成させて宮ケ瀬でも流しに行きたいですね!
完成したらまた改めてお知らせします!
車体側の作業内容まとめ
・フレーム塗装
・前後ZZ用12インチホイール塗装 パウダーコート ブロンズ
・ステムシャフト打ち換え加工
・フロントフォークオーバーホール&塗装 ガンコート ゴールド&ブラック
・キャリパーオーバーホール&塗装 ガンコート レッド
・ブレーキディスク新品交換 ブレーキング ウェーブディスク
・リアサス新品交換 デイトナ アドレスV100用
・燃料タンク加工
・マスターシリンダー新品交換 KN企画 純正タイプ
・ブレーキホース グッドリッジ ステンメッシュブラックタイプ ステンフィッティング
・バッテリー新品交換 ユアサ
・スターターリレー新品交換 純正
・テールレンズ新品交換 純正
・スピードメーター新品交換 純正 ヴェクスター125用100km/hメーター
・ミラー交換 KN企画 ステージ6