イグニッションコイル死亡

 

みなさんこんにちは。

代表の平下です。

ひさびさのブログ更新となってしまいましたが、そのネタがいきなり故障ネタになってしまいました。

壊れたバンディット１２００Sは２０００年式の中古車両なので年式的にもしょうがないトラブルです。

そこで今回はイグニッションコイルについてお話しようと思います。

 

そもそもイグニッションコイルとは？

 

イグニッションコイルとは入力された電圧を３万ボルトを超える高電圧に昇圧し、プラグコードとプラグキャップを介してスパークプラグに電気を供給する部品です。

この部品は古くなってくると高確率で壊れてくる部品で、私自身も以前故障した経験があります。

下の画像の右側の黒い塊が２輪用の一般的なイグニッションコイルで、ほかにコイルがプラグキャップと一体化したダイレクトイグニッションと呼ばれるものもあります。

この部品が故障すると正常な点火が出来なくなるためエンジンの始動不良、アイドリング不調、エンストや燃費の悪化などのトラブルが発生します。

 

故障が発覚した経緯

 

完全に不調に陥ったのは木曜日の夕方でした。

雨の中お客様の元から事務所に戻る際、エンジンをかけるとアイドリング音がおかしく３気筒になっていました。

「冷えてるから一発死んでるだけかな？」と思いゆっくり走行しながら暖機しましたが全く改善せず、船橋駅前でエンスト連発して恥ずかしい思いをしました。

その後千鳥町から首都高湾岸線に乗るも症状は改善せず、雨が止み始めた頃に大井PAに到着しエンジン回りをチェックし、４番のシリンダーが完全に死亡しているのが判明しました。

しかししばらくして再始動すると４番が復活してその後は事務所まで普通に走る事が出来、その症状からイグニッションコイルの故障だと分かりました。

 

イグニッションコイルの故障と特定した理由

 

特定のポイントは雨でした。

故障当日は朝から雨でしたが、事務所では屋外にバイクカバーをかけて保管しています。

カバーを剥がしエンジンをかけた時は正常でしたが、走り出して１分程で不調が始まりました。

雨がコイル周りに伝わった時に古くなったコイルから漏電を起こし点火不良を起こしていたのです。

雨は小雨程度だったので、高速に乗るとエンジン回りの水が風で飛ばされ調子が戻りました。

船橋からの帰宅時はバイクは雨でびしょぬれで、高速に乗ってからも雨は強かったのでエンジン回りがずっと濡れていたため不調が続き、大井PAに入る前ぐらいから雨が止み始めたので水が引いて調子が戻ったという訳です。

これを放置していたら天気に関係なく不調に陥るので、逆にすぐに理由が分かって良かったです。

購入時に中古車１か月保証があったので現在は修理に出しています。

 

イグニッションコイル故障時の他の特定方法

 

アイドリングがおかしい、一発死んでいる気がする・・・などの症状が発生したらエキパイに水をかけるとどのシリンダーが不調かが分かります。

正常なシリンダーのエキパイは熱くなっているので水はすぐに蒸発しますが、死んでいるシリンダーのエキパイは熱を持っていないため水が蒸発しません。

またはエンジンがかかっている状態でプラグキャップを抜くとエンストしたりアイドリングの調子が悪化しますが、回転に変化が無ければそのシリンダーの不調で間違いありません。

そしてプラグコードとキャップを点検し、正常なプラグに変えても不調が治らなければコイル本体の交換となります。

４気筒の場合、二つのイグニッションコイルから２本ずつプラグコードが出て１番と３番、２番と４番にそれぞれ繋がっているので、２発死んでいてそれが奇数番のみ、偶数番のみのどちらかでしたらコイル本体で間違いありません。

 

エンジン不調の原因は多岐にわたるため原因特定が困難な場合がありますが、今回のように不調時の天候、走り方や操作方法などを考慮する事で原因特定に繋がる場合が多くあります。

ですがこれは経験値を踏んで判断材料を蓄積する事が必要なので、素直に分からなければレッカーでバイク屋に預けるのが無難です。

ちなみに私は疫病神に祟られているレベルでバイクが故障するとショップでも評判ですのでこれぐらいでは動じません（苦笑）

 

なお、バンディット１２００Sの代車はバンディット１２５０Sでした。

ミッションの入りは油冷と変わらず荒いですが、エンジン自体はとてもスムーズでポジションも楽で刺激はないですがその分長距離走行には優れていますね。

１２００Sを乗り潰したら１２５０Sにするかもしれません（笑）